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事故例
自転車は、免許も不用で、子供からお年寄りまで手軽に便利に使える交通手段です。でも、手軽さの裏には様々な危険があり、高額な賠償金額となった事故も発生しています。
小学生が自転車に乗っていて、62歳の女性と衝突し、女性が意識不明の寝たきりになってしまいました。この事故の損害賠償金額は9500万円を命じられました。
また、20歳の女子学生が逮捕された例もあります。事故当時、学生は左手にスマホ、ハンドルに添えた右手に飲料カップを持ち、左耳にイヤホンをして電動自転車を運転。女性と衝突して相手女性は死亡してしまいました。この事故も損害賠償は相当な金額になると思われます。
自転車の事故
自転車は、道路交通法では軽車両となります。よって、運転は道路交通法のルールを守る必要があり、事故になりますと自動車と同様、過失に応じて損害賠償の責任を問われます。
例えば、直線道路を横断した自転車と自動車が事故になった場合、基本割合で横断した自転車が30%、自動車が70%となります。
また、交差点で赤信号の自転車と青信号の自動車が事故になった場合、基本割合で赤信号の自転車が80%、青信号の自動車が20%となります。
自転車の信号無視は責任重大です。
保険が無かったら
仮に自転車で人に当てて、相手が死亡してしまい、1億円の損害賠償を請求され、保険がない場合を考えてみます。
通常この金額を資産を売却してでも支払える人はあまり多くはありません。長期の分割でも中々難しいでしょう。そうなれば思いつくのは、自己破産くらいでしょうか。しかし、ある弁護士によると、自己破産の手続きは裁判所の認定が必要になり、被害者のいる損害賠償の場合、自己破産が否認される事もあるらしいです。そうなれば 一生かかって払いきれるかどうか、という事にも成りかねず、一生を台無しにしてしまいかねません。それに、被害者からすれば高額な治療費をどうすればいいかわからない事にもなり、更なる不幸を招く事にもなります。
対応できる保険
では、自転車の事故に備える保険はあるのでしょうか?
個人賠償保険または日常生活賠償責任保険が自転車の対人・対物賠償の保険として使えます。
補償できる範囲は、契約者と同居の家族と、進学や就職で別居している未婚の子供です。
補償金額は契約内容によりますが、小さい場合は1,000万円から最大は無制限まであります。保険料の負担はあまり大きくなりませんので、出来るだけ大きな補償金額をおすすめします。
保険の入り方
この保険を契約するにはどうすればいいのでしょうか?
安くて簡単なのは今契約している個人の自動車保険に、特約として契約する事です。この方法が性能が一番良くて割安となります。保険会社によっても違いますが、例えば対人・対物賠償が無制限で示談代行サービス付きで年間1,500円から2,000円程です。これで同居の親族のかた全員を補償できます。更に、自転車に乗っている人自身のケガを補償できる特約がある保険会社の商品もあります。
お勧めは個別の専用保険を契約することです。自動車保険が無い場合や、充実した補償が欲しい場合等、自転車の保険としても、家庭に必要な補償としてもお勧めです。また、上記の様に自動車保険に特約で付ける方法は、個人賠償特約はどこの自動車保険でも付けられますが、自身のケガの補償は付けられる保険がかなり限られます。単品で補償できる保険が使い易いと思います。(移動の保険「UGOKU」をご参照ください)
自転車保険として契約する方法もあります。個人賠償責任特約だけでしたら、個人火災保険に付帯することもできます。ただ、示談交渉サービスが付かない場合が多いのでご注意ください。
保険の内容
この保険は自転車専用の保険ではありません。個人の日常生活における偶然な事故により、他人にケガをさせたり、他人の物を壊したりして弁償しなければならない時に補償できるようになっています。
ですから、自転車の事故だけでなく、以下のような事にも対応できます。
- 打ったゴルフボールで他人にケガをさせた
- アパートやマンションで下の階に水を漏らしてしまった
- 飼い犬が他人に噛みついてケガをさせた
- 小学生くらいまでの子供が他人の物を壊した
- 買い物中、店の展示物を壊した
- 誤って線路にに立ち入ったことで電車等を運行不能にさせた
等です。
まとめ
少し厳しい言い方ですが、「どうしようか?」という話ではありません。自転車の対人・対物賠償となる個人賠償責任特約であれば、年間2,000円程で家族全員、無制限の補償ができます。もしそれをせず、家族の誰かが自転車で重大事故を起こしてしまい、それまでの生活を続けられない事になってしまったら…
最低限、個人賠償責任特約を自動車保険等に付けましょう。ご自分の自動車保険証券等を見て、個人賠償責任特約または日常生活賠償責任特約があるか確認しましょう。もし無ければ、代理店か保険会社へ連絡すれば、すぐに手続きできます。
自動車保険が無い場合や、自身のケガの補償等、充実した補償内容が欲しい場合は、単品で補償できる保険もあります。移動の保険「UGOKU」をご参照ください。